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歯医者はメンテナンスは必要?メンテナンスの内容と重要性について2025.12.15

「歯科医院でのメンテナンスはどうして必要なの?」と気になったことはありませんか?
歯を健康に保つには、プロによるチェックが欠かせません。自覚症状が出てから受診するのは歯を守れているとは言えませんので、症状の有無よりも期間を重視して定期的に受けることをおすすめします。

歯のメンテナンスは何をする?


一般歯科で行うメンテナンスは「歯を守るための検査や処置」が基本です。どのような内容なのかを以下でくわしくみていきましょう。

虫歯や歯周病などお口トラブルの有無を確認

虫歯や歯周病、被せ物や入れ歯の不具合、粘膜の問題の有無などを確認します。被せ物や入れ歯の不具合がある場合、当日すぐに対応できない場合もあるので覚えておきましょう。

クリーニング

トラブルの進行・発症を防止するために「歯石除去(スケーリング)」「PMTC(歯面研磨)」「ブラッシング指導(歯磨き指導)」を行います。

①歯石除去(スケーリング)

スケーラーと呼ばれる器具または機械を使って歯石を除去する処置です。
歯垢は約3日放置すると歯石へと変化し、歯ブラシでは落とせなくなります。細菌の住処であり、放置すると虫歯や歯周病のリスクが高まるため注意しなくてはいけません。
歯科医院では、機械を使って大まかに歯石を除去し、取り切れない細かな歯石があれば器具で取るのが一般的です。歯ぐきより上についた歯石を除去する目的があり、歯ぐきのなかに歯石が入り込んでいる場合は、SRPという別の処置が必要です。

②PMTC(歯面研磨)

専用のブラシとペーストを使って歯の表面を磨き上げる処置です。
歯の表面にはバイオフィルムと呼ばれる透明な細菌叢が存在し、粘着性があるため汚れがつきやすくなります。PMTCは着色やバイオフィルムを除去するのが目的です。
PMTCを受けると処置前よりも汚れがつきにくくなりますが、時間が経つとバイオフィルムが再び形成されるため、清潔なお口を保つためには定期的に受ける必要があります。

③ブラッシング指導(歯磨き指導)

歯磨きの仕方やフロス・歯間ブラシといった補助用具の使い方を説明することです。
普段のお手入れの仕方によってお口の健康度は左右され、磨き癖がついている場合、毎回同じ所に磨き残しがおこるため改善が必要です。
歯並びやお口の大きさによって適切な磨き方や歯ブラシの種類も異なります。「しっかり磨いているのに口臭が気になる」「同じ部位ばかりトラブルがおこる」という場合は、磨き癖がついていて磨けていない部位がある可能性が高いため、一度ブラッシング指導を受けるといいでしょう。

歯のメンテナンスの頻度は?


3か月に1回の通院が一般的ですが、歯周病のリスクが高かったり汚れや着色が付きやすい場合は1~2か月に1回の通院をおすすめします。適切な通院間隔は患者様のお口の状態によって異なるため、歯科医師や歯科衛生士と相談して決めるのがいいでしょう。お口のなかの状態が改善することでメンテナンスの期間を延ばすことも可能です。

歯のメンテナンスの流れ/費用


歯科のメンテナンスは保険が適用され、1回あたり2,500〜4,000円程度が一般的です。ただし、保険が適用されるのは「病的要素がある場合」に限られるため、審美性を左右する「着色」は必ずしも除去の対象ではありません。細かな着色も完璧に落とす必要がある場合は、保険で使用できる道具では難しく、専用の機械を使うため自費になることがあります。
メンテナンスの一般的な流れは以下のとおりです。

①カウンセリング・視診

自覚症状や変化の有無をお伺いし、お口のなかを実際に見て問題がないかを確認します。

②歯周検査

歯周ポケットの深さや出血の有無、歯の動揺度(グラつき)、歯垢や歯石の付着具合などを記録します。

③歯石除去(スケーリング)

専用の道具を使って歯石を除去します。機械はパワーの調整が可能なため、知覚過敏の症状がでる場合は我慢せずにスタッフにお伝えください。

④PMTC(歯面研磨)

専用の道具を使って歯の表面を磨き上げます。保険診療は処置にあてられる時間が制限されているため、着色が多い場合はすべて取り除けない可能性があります。

⑤ブラッシング指導(歯磨き指導)

歯周検査の結果やスケーリング、PMTCの最中で気づいた点をもとに、患者様へブラッシング指導やアドバイスを行います。ご自宅で使用している歯ブラシを持ってきていただいたほうが、より的確な指導が可能です。

⑥検査結果・次回の内容をご説明

検査結果や改善点をお伝えし、次回治療かメンテナンスどちらにするのかを決定します。

歯のメンテナンスのメリット/重要性


歯科医院でのメンテナンスは「トラブルの早期発見・予防」「清潔感の維持」に役立ちます。

トラブルの早期発見・予防

歯科トラブルの多くは初期段階では自覚症状がなく、症状を感じた頃にはある程度進行しているケースがほとんどです。トラブルの放置は歯の寿命を大きく左右するため、定期的にプロのチェックを受けてリスクを回避しましょう。

清潔感の維持

「しっかり磨いている」つもりでも意外と汚れは残っているものです。お口の問題は対人関係にも影響しやすいため、クリーニングを定期的に受けて清潔感を維持することをおすすめします。

まとめ

丁寧なお手入れを心がけていても、トラブルを必ず回避できるとは限りません。患者様自身で気づきにくいトラブルは多く存在し、プロによるチェックを定期的に受けてリスクを最小限にすることが歯を長持ちさせるポイントといえます。定期検診の習慣がない方は、ぜひこの機会に始めてみてください。