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インプラントは本当に安全?
事前に知っておくべきインプラントのデメリットやリスク
2023.06.09

インプラントをすすめられて不安を感じていませんか?
インプラントはレベルの高い治療というイメージがありますが、残念ながらデメリットも存在します。納得のいく治療にするためにも、治療前に把握しておきましょう。

治療をする前にデメリットを知る重要性について

審美性や機能性が高いと評判なインプラントですが、デメリットを知らずに治療に進むと、納得のいく結果につながらない場合があります。
トラブルがおこったときに焦ったり、対応が遅れてしまう可能性もあるため、デメリットと対処法をしっかりと理解しておくことが大切です。

インプラント治療の6つのデメリット

インプラントは入れ歯やブリッジにくらべてメリットの多い治療法ではありますが、それらにはないデメリットも存在します。

1~2回の手術が必要

インプラントの治療法には「1回法」と「2回法」が存在し、手術の回数がそれぞれ異なります。1回法は手術を1回しか行わないため、体への負担は少なめです。しかし、歯ぐきからインプラントの一部をだした状態で縫合するので、感染のリスクが2回法より高い傾向にあります。
当院では感染予防対策を徹底し、手術の回数に限らず感染のリスクが低い治療をご提供しております。

治療期間が長い

治療期間は、1回法の場合は約2ヶ月〜4ヶ月、2回法の場合は約4ヶ月〜5ヶ月です。
入れ歯やブリッジにくらべると完成までに時間がかかりますが、歯ぐきの治りやインプラント体と顎骨の結合のための待機時間がほとんどですので、体への負担は最小限で済みます。

術後に痛みや腫れがでることがある

手術を行うため痛みや腫れがでることがありますが、基本的に処方する痛み止めや化膿止めで対処可能です。
痛みや腫れのピークは術後3〜4日で、徐々によくなり10日ほどで症状はおさまります。

治療費が高額

入れ歯やブリッジは保険適用のものが存在しますが、インプラント治療は自費のみです。
費用相場は1本30万円〜80万円で、歯科医院によって設定金額は異なります。

持病や体調の関係で受けられない場合もある

インプラントはすべての方が受けられる治療ではありません。
絶対的禁忌症として、1型糖尿病、免疫不全、放射線治療中、血液疾患、チタンアレルギー、子供、妊娠中の方が挙げられます。
2型糖尿病や重度の歯周病、骨粗鬆症、高血圧症、喫煙者、歯ぎしりや食いしばりがある方、顎骨の少ない方は、状態によって治療が可能かどうかが決まりますので、まずは一度ご相談ください。

一生持つとは限らない

インプラントには寿命があり、平均10年〜15年です。
治療を行った年齢にもよりますが、この先一生使える保証はありません。
メンテナンス不足だと平均より使えない可能性もあるため、忘れずに受けるようにしてください。

インプラント治療の5つのリスク

手術が必要なインプラント治療は、入れ歯やブリッジとは異なるリスクが存在します。
治療を行う環境はもちろんですが、ご自宅でのお手入れレベルもインプラントを長持ちさせるためには欠かせません。
どのようなリスクが存在するのかを以下で詳しくみていきましょう。

インプラント体の上顎洞への迷入

上顎には上顎洞とよばれる空洞が存在し、インプラント体が顎骨内におさまらずに上顎洞にでてしまうリスクがあるため、注意しなければいけません。
歯科用CTでインプラントを埋入する適切な位置を事前に把握しておくことで防げるトラブルです。

口周りの麻痺

下顎には下歯槽神経が通っており、傷をつけると口周りの麻痺につながります。
歯科用CTで神経の位置を正確に把握して治療を行うことで防げるトラブルです。

インプラント周囲炎

丁寧なお手入れやメンテナンスを怠ると、インプラント特有の歯周病になる可能性があります。インプラントの脱落リスクが高いトラブルですが、根元の磨き残しを減らすことで防げます。

金属アレルギー

インプラント体には、ペースメーカーや人工骨にも使用されるアレルギー反応がおこりにくいチタンという素材が使用されています。
比較的安全ですがなかにはチタンアレルギーの方もいるため、心配な方には事前にパッチテストをおすすめしています。

うまく結合しない場合は再手術が必要

インプラント体と顎骨がうまく結合しなければ、歯として使うことはできません。場合によっては再手術が必要です。
結合しやすいように丁寧なお手入れやメンテナンスを心がけ、喫煙習慣のある方は禁煙にチャレンジしましょう。

インプラントをしなくても済むケースとは?

インプラント治療が必要のないケースは、入れ歯やブリッジができる方です。
ブリッジは欠損部の両端に歯が残っていることが条件であり、入れ歯は歯が1本もない状態でも製作は可能です。しかし、違和感が大きいことから慣れるまで時間がかかります。
入れ歯やブリッジもせずに欠損部を放置するのは、歯が動く原因であるためおすすめできません。

問題の歯がまだ残っている場合

抜歯をすすめられた歯がまだ残っている場合は、インプラント以外の治療もぜひご検討ください。
一ヶ所の歯科医院でインプラントをすすめられたからといって、ほかの歯科医院でも同じ診断になるとは限りません。感染根管治療(根っこの治療)や部分矯正等で解決できるケースもあります。

メリットだけでなくデメリットも理解して納得のいく治療を

インプラントに限らず治療はすべて「メリットとデメリットの両方を理解したうえで受けるかどうかを判断すること」が大切です。
ほかの歯が傷つくのを避けたい方や、自然に食事を楽しみたい方には、ブリッジや入れ歯よりもインプラントをおすすめします。当医院では、あなたの歯を一番に考えて少しでも現在の歯を残せる方法があれば提案いたしますので、お気軽にご相談ください。

東 寿子

監修者|銀座4丁目東デンタルオフィス 院長
臨床歯周病学会認定医 2007年 3月4日 登録番号194号

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